内視鏡検査(胃カメラ)
内視鏡について
内視鏡検査(胃カメラ)についてご説明いたします。当院では、患者さまのご希望に応じ、経鼻内視鏡・経口内視鏡のどちらでも検査ができます。検査には直径5.5mmの細いスコープを使用しますので、不快感・違和感が軽減され、リラックスして検査を受けていただけます。なお検査は、経鼻・経口どちらも修練を積んだ、専門医である院長が担当させていただきます。どうぞ安心してお任せください。
経鼻内視鏡の特徴
経鼻内視鏡検査では、患者さまにもモニターを見てもらいながら検査を進め、会話をすることも可能です。鼻からの内視鏡は、口からとは違い、内視鏡が、舌の奥を押さないので嘔吐反射が起きず「オエッ」となることはありません。
今まで、口からの内視鏡検査を鎮静剤なしでは受けられなかった方の多くが「鼻からの内視鏡なら大丈夫」とおっしゃってくれています。ぜひ一度、鼻からの内視鏡を体験してみてください。その一方で、経鼻内視鏡は経口内視鏡に比べて、画像が悪く見落とししやすいともいわれています。ですが、最近の機種は画質が良く、画像の悪さによる見落としはまずありません。
当クリニックでは、経口内視鏡と同じ視野角で高解像度の経鼻内視鏡(フジノン「ELUXEO 7000システム)を使用しております。本機は高出力4LED光源で多彩な観察モードを提供、炎症の診断や微小な病変の発見を支援する最新内視鏡システムです
内視鏡検査の対象となる方(上部内視鏡)
以下のような症状が続く方は初期症状を見落とさないために胃の検査をお勧めします。
主な症状
- 胃の痛みがある。
- 胸やけがする。
- 胃が重い。
- 食欲がなくなった。
- 食べ物がつかえる感じがする。
- 胃がんハイリスク健診で、陽性となった方
消化管の病気は自覚症状と病気の程度が必ずしも一致しません。適切な治療は正確な診断があってはじめて可能になります。また、保険診療で慢性胃炎・胃潰瘍などのピロリ菌治療を行う場合は、胃内視鏡検査は必須となります。 ハイリスク健診・ABC検診で、陽性となった方の胃内視鏡検査・除菌治療も行っております。
胃がんハイリスク(ABC)検査
胃がんハイリスク検査とは、ピロリ菌感染の有無を調べる検査(ピロリ菌抗体検査)と、胃粘膜の萎縮の状態を調べる検査(ペプシノゲン検査)です。将来胃がんになりやすいかどうかを、採血検査で判定します。 胃がんのなりやすさを判定する検査であり、胃がんかどうかを調べる検査では、ありません。
「要精密検査」と判定された場合
検査の結果、B群・C群・D群のいずれかの判定となった方は、出来る限り早く保険診療による精密検査(胃内視鏡検査)を受診しましょう。ピロリ菌に感染している場合は、除菌治療が必要です。
「異常なし」と判定された場合
抗体価3未満のA群の方は、現時点ではピロリ菌の感染、胃がんになるリスクは低いと判断はされます。しかしABC検査は、あくまで「胃がんになるリスク」を判定するものですから、定期的な胃内視鏡検査を受けましょう。また、胃炎等の症状がある場合は、迷わず専門の医師へご相談ください。
検査の結果わかること
現在、ストレス社会・生活習慣の乱れなどから急増している過敏性腸症候群・逆流性食道炎・機能性ディスペプシアなどの病気発見もできます。
逆流性食道炎の症状
呑酸・げっぷ・胸の痛み・胃もたれをはじめ、のどの違和感・咳など。
機能性ディスペプシアの症状
胃もたれ・すぐに満腹になる・食欲不振・みぞおちの痛み・みぞおちの焼けるような感じなど。
検査の流れと詳細
検査するにあたり、検査前の注意事項と当日の流れ、検査についての詳細をご説明いたします。
検査前の注意事項
正確に検査が行えるよう次の注意事項をお守りください。
食事について
前日20時頃までにお済ませください。当日は禁止となります。
飲水について
検査2時間前までお水、お茶、スポーツ飲料等の色のついていないものは飲んでもかまいません。
服薬について
通常の薬は検査予約時間の4時間前までにお飲みください。糖尿病の飲み薬、注射薬はお休みください。また、血液を固まりにくくする薬(バイアスピリン、ワーファリン、パナルジンなど)を内服中の方は、検査の1週間前から中止していただくことがありますのでお申し出ください。
当日の流れ
検査当時の流れをご説明いたします。
1.服装
着替えがしやすい楽な服装で来院してください。
2.受付
来院されましたら、検査に来られたことを受け付けにお申し出ください。
3.麻酔
経鼻挿入の方は鼻に、経口挿入の方はのどに麻酔をします。
経鼻の場合
- 鼻血を出にくくする薬をスプレーし、局所麻酔のゼリーを鼻に注入します(5分)
- 麻酔薬のついたチューブを鼻に挿入します(5分)
経口の場合
- 上を向いて1分ほど、ゼリー状の麻酔をのどの奥に含みます。
- 直前にのどにスプレー麻酔をします。
4.検査
内視鏡を挿入し、検査を行います。時間はだいたい10分前後です。病状により前後することがあります。
5.検査直後
検査直後、麻酔は1時間ほど持続しますので、多少違和感が残ります。
6.ご説明
モニターの写真をお見せします。病変があった場合には、病状の説明、これからの治療等についてご説明します。
7.検査結果
組織検査をした場合は後日(7~10日後)検査結果をご説明します。
検査時間と費用
検査時間は、経鼻内視鏡では麻酔に10~15分、検査時間は10~15分となります。診察や説明を合わせると、来院から帰宅まで1時間から1時間半位です。
内視鏡検査には保険が適用されます。3割負担の方では診察料(~810円)、内視鏡検査は約3,500円です。その他、病状に応じて病理検査の費用,000円(1臓器)、ピロリ菌検査の費用1,026円、薬が出た場合は処方料がかかります。70歳以上で1割負担の方は上記の金額の1/3になります。
色素内視鏡検査
より詳細な観察をする場合、胃で青色の色素を使用する事があります。一時的に尿や便が緑色調になることがありますが人体への影響はありません。また、食道ではルゴールという茶色の色素を使用します。一時的に胸焼けが現れることがありますが自然に消失します。
検査にともなう偶発症
内視鏡検査の偶発合併症頻度は、全国集計で0.007%と非常に安全な検査ですが、まれに以下のような偶発症があります。
薬剤、麻酔によるアレルギー、ショック
内視鏡検査の偶発合併症頻度は、全国集計で0.007%と非常に安全な検査ですが、まれに以下のような偶発症があります。
鼻血
鼻炎のある方や鼻の通りが悪い方が、経鼻挿入をしたときに起こる事があります。止血のスプレーをして対応します。内視鏡は、通常鼻血を起こす部位を通らないので大出血を起こすことはありませんのでご安心ください。
検査一覧
実施できる検査・設備
当院で実施できる検査や設備を一覧でご紹介いたします。
- デジタルレントゲンシステム
- 上部内視鏡検査(胃カメラ)
- 超音波検査
- 心電図
- 24時間ホルター心電図
- 血液検査
- アレルギー検査など
- 血管年齢
- 超音波検査(腹部、乳房)
- 肺年齢(肺機能検査)
- 塩分摂取量検査
※CT、MRI、大腸内視鏡検査は、提携機関をご紹介します。